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[FDclone-users:00933] Re: ディレクトリ作成時の大文字から小文字への自動変換について



 しらいです。

In Message-Id <20110430142746.5e8810eb.shohta@seagreen.ocn.ne.jp>
        Hironori (Shohta) NAGAKUBO <shohta@seagreen.ocn.ne.jp>さんwrites:
> Good**, 長久保@福島いわき です。

> 以前からも同じ状態でしたが、ディレクトリ作成で英語の大文字を打ち込み
> ますと、自動的に小文字に変換されてしまいます。
> 例えば、AISOFT→aisoftとなってしまいます。

 既に投稿者の方は納得されたようですが一応解説しておきますね。

 一般に、file name や directory name の case sensitivity は
OS と file system の組合せで決定し、user land の program は
その制限を突破することが出来ません。
 今回のケースでは OS も file system も明記されていないので
原因が定かではありませんが、FDclone 側では case sensitivity
を操作していませんので、多分 OS 側の事情だと思います。

 唯一の例外は floppy drive 機能で、これは OS の file system
を無視して raw level access を行なうので、OS の制限に依存せ
ず case sensitivity を操作可能です。
 floppy drive が MS-DOS 由来の media への access 機能である
ため、MS-DOS の作法に則って case insensitive にしてあります
が、技術的には case sensitive な実装も可能です。

 そういう例外的なケースを除けば、FDclone は OS の kernel を
介して file access しますので、case sensitivity は OS の制限
に従います。
 実際、手元の環境では、FDclone の MAKE_DIR (k) コマンドを用
いて、大文字の directory name も小文字の directory name も作
成出来ています。


 OS 側の都合で case insensitive になっている file system と
して一番有名なのは FAT でしょうね。これは MS-DOS 時代の file
system です。
 Windows でも標準的に使われている file system であるため、
民生の storage は FAT で format して出荷されることが多いよう
です。特に USB メモリなんかはほぼ 100% が FAT ですね。

 Linux 等の PC-UNIX はデバイスを Windows と共有する都合上、
こういった FAT で format された storage の親和性を充実させて
います。
 その Linux には FAT を扱える file system が幾つか用意され
ていて、そのうちの一つである msdos という名前の file system
は Linux 上でも case sensitive になるよう実装されています。

 該当の path name がどの file system に属するかは、FDclone
だと INFO_FILESYS (i) コマンドで調べられますし、/etc/mtab に
も書かれているので、それらを参考に調べてみて下さい。

                                               しらい たかし