[FDclone-users:00975] Re: FDclone 3.00k has been released

[Takashi SHIRAI <shirai@unixusers.net>]

　しらいです。

　長らくお待たせ致しましたがようやく 3.00k release の運びと
なりました。

In Message-Id <20120420172527.CB50648066B@yuka.unixusers.net>
        Takashi SHIRAI <shirai@unixusers.net>writes:
> 　しらいです。

> 　以下は HISTORY より今回の変更点の抜粋です。

　約一年半ぶりとなりますが恒例の修正項目解説です。


> 	Cygwin 1.7.13 対応。

　色々ありましたが [FDclone-users:00968] で一通りまとめてあ
りますのでそちらを参照して下さい。こんなにころころと仕様の変
わる platform は初めてです。


> 	ディレクトリ上位移動後のカーソル初期位置を仕様変更。

　[FDclone-users:00967] で説明させて頂いた新仕様です。特に反
対意見が無かったのでそのまま正式採用させて頂きました。公開後
に大きなクレームが出ないことを祈ります。


> 	ツリー表示画面での PageUp/PageDown による挙動異常を修正。

　3.00k のきっかけはここからでしたね。[FDclone-users:00941]
で報告のあった bug に対する修正です。複合 bug でしたがこちら
は見ためがおかしくなる方のことです。


> 	フロッピードライブの秒分解能が LFN 未対応だった点を修正。

　大阪地検特捜部のお蔭様、ということで [FDclone-users:00927]
で私自ら報告した bug です。本来なら直後に 3.00k release 予定
だったのに一年以上放置されていました。すみません。


> 	ツリー表示画面で Bs キーにより異常終了することがある点を修正。

　[FDclone-users:00941] で報告のあった bug その 2 ですね。こ
ちらは SIGSEGV で落ちる件の方です。


> 	MS-DOS 形式のパス下でツリー表示が正しく表示されない点を修正。

　これは上記の tree 系 bug を修正していてついでに見つけたん
ですが、まだ報告はしていなかったかも知れません。
　MS-DOS 環境だと tree の根っ子が「/」じゃなくて「C:\」のよ
うに drive letter が冠されているので、scroll するまでもなく
明後日の方向に飛んでいってしまっていました。
　MS-DOS は殆んど動作確認していなかったせいなのですが、お蔭
で PC-DOS まで引っ張り出して一通りの DOS 系 platform の検証
をさせられてしまいました。
　古過ぎて PC-98x1 は遂に動かず、代わりに PC-286 で代用させ
て頂きました。


> 	一部環境で HTTP ログ取得に失敗する点を修正。

　[FDclone-users:00944] で報告のあった bug です。BSD 系の最
新環境でのみ発症していましたが、それ以外の環境で embug にな
らないことを祈りましょう。


> 	NEXT_WINDOW 直前のコマンド結果が反映されない点を修正。

　これも未報告だったと思います。NEXT_WINDOW をキー操作ではな
く EXECUTE_SH command から「cd ..; NEXT_WINDOW」のように実行
した場合の挙動に関する不具合です。
　bug と言うほどでもないのですが、次の NEXT_WINDOW で制御が
戻って来るまで画面再描画が発生しないので、NEXT_WINDOW 直前の
command が無視されてしまったように見えてしまいます。
　で、NEXT_WINDOW 実行時に、既に再描画が必要な command が実
行済だった場合は、再描画してから次の window に制御を移すよう
にしました。


> 	アーカイブブラウザ内での LOG_DIR による異常終了を修正。

　これは [FDclone-users:00960] での bug 報告によるものです。


> 	アーカイブブラウザ内での LOG_DIR によるおかしな挙動を修正。

　引続き [FDclone-users:00962] にてついでに報告頂いた分です。


> 	長過ぎるパス名によるオーバフローを抑制。

　これは [FDclone-users:00927] の頃に突っ込んでいた修正で、
こちらも一年半ものの醸造品です。
　readdir() で読込んだ directory を次々と繋げて行くと、link
で loop していた場合等に MAXPATHLEN を越えた長さの path name
になってしまいます。
　なので readdir() での読込み時に必ず size check をしてから
directory を繋ぐような実装に改めました。


> 	アーカイブブラウザ内でのコマンド実行を一部制限。

　これは [FDclone-users:00962] 関連なのですが、man page にも
あるとおり archive browser 内では LOG_TOP や ATTR_FILE 等一
部の内部 command は使用禁止になっています。
　ところが、これをキー操作ではなく EXECUTE_SH の中から呼出す
と普通に使えてしまっていたので、それを禁止したというお話です。


　という訳で以上、一年半ぶりの変更点解説でした。

                                               しらい たかし